9/17 子供の読解力をあげるために家でできること~『AIに負けない子供を育てる』を読んで

子供たちの毎日の朝勉で国語(読解)、算数文章問題、漢字をやっているのですが、次女が問題の意味を正確に理解できずに読解や算数文章題を解いていることがありました。長女は読書好きということもあってか、長女にはそのようなことはありません。『日常の生活の中で読解力があげることは無いのか?』と思い、『AIに負けない子どもを育てる』を読みました。

AIに東大を合格させるというプロジェクト(東ロボくん)に関わっている新井紀子さんの本です。AIにとって、読解が難しい文章を人に問題を出したら、そもそも人の正答率も低かったという実験結果から、どのように読解力を向上させればいいのか?と著者の意見が書かれた本です。

意味が分かって文章を読めるために、家庭で取り組むことができることは下記とのこと。備忘録としてまとめました。

1.幼少期
・身近な大人の長い会話を聞く機会を増やすこと
・絵本の読み聞かせ(繰り返しの読み聞かせは幼児は楽しい)
・自分は守られているという実感を持つこと
・社会(文字、数字、お金、移動手段)などに興味を持ったら、ごっこ遊びを作る環境を用意したり、お金(電子マネーではない)で買い物したり、駅の広告を一緒に読んだり、調理を一緒にしたりする。
・子供が小さな自然(星、森、川など)に接する時間を持たせること。
・子供が自分に関心あることに集中できる時間を確保してあげること
・同世代の子供と接する時間を確保してあげること

2.小学校低学年
・睡眠、食事、排せつなどの生活習慣が乱れていないか注意する
・主語、動詞、形容詞を使って、見たことを短い文(カラスが電線に止まった。など)で説明できるようにする。
・小学生は高学年まで発達の分散が大きいので、標準以上に発達していないからと言って、問題があると決めつけない。生活リズムを守り、体を動かし、日々話をしたり、聞いたりできているなら、問題ないので、見守ってほしい。

3.小学校中学年
・1時限に3分程度の板書を写す時間を設ける。板書を写すのに、何度も板書を見返すことは文を文としてではなく、単語レベルでしか理解していないかもしれない。
・理科や社会の教科書を音読する。『~を・・・・という』のような定義文が出てきたら、全員で音読する。
・読書をするような習慣をつける

・気持ちや状況が相手と共有できる表現ができるように工夫できることを目指す。例えば、学校から家までの道のりを説明できるか試してみたり、モノの名前を言わず、その特徴を説明するだけで、モノを当てるゲームや、『昨日は何をして、何がどのように楽しかったか?』を説明できるような、客観的に説明できる方法を身につけていきたい。

・算数では分数、筆算が始まり、『相対』という概念を学ぶ。『6このりんごを2人で分けると、1人いくつ?』などはわかるが、『1ドル100円、1ドル90円ではどちらが円高?』といった相対的な概念につまづくことが多い。月、太陽、地球の関係と『月の満ち欠け』も位置関係により、月が欠けたり、満月に見えたりする。相対的な考え方はすぐには身につかないので、機会があるごとに繰り返し説明する。

・相対や抽象概念は小学校中学年の身の回りの体験だけでは、容易に答えが出なく、論理的な考えが必要となる。ドリル、テストをやりすぎると、暗記してしまい、論理的思考が見につかない。暗記ばかりしていると、今後の伸びしろが小さくなるので、要注意。

・記述式の回答が増えてくる。答え合わせをすると、回答と完全一致しないと、書き直す小学生が多い。記述式では回答と完全一致しなくても正解であることがあるので、答え合わせするときは消しゴムを使わず、赤ペンで丸つけをする。回答説明時に、『なぜ?回答として正しくないのか?』を論理的に説明できるように指導する。これにより、同義文判定の能力が向上する。

4.小学校高学年
・高学年で発達の差は縮まるが、基礎学力を放置すると、学力差が出てくる。①論理的に考えずに暗記する、②自己肯定感がひくく、あきらめやすい、③試行錯誤を怖がり、他の人がやるまで作業に手を付けない、④グループ活動で意見を言わないのようなことが見られれば、要注意。

・新聞を読む。興味のある記事を選ばせて、音読。ニュースの要約を200文字、感想を200文字で書かせてみる。

・前提条件を共有している相手に対して、甘えや反抗が出てくる時期。『お母さん、お茶』など、わざと説明を省略し、相手を動かそうとする。きちんと説明すれば、聞いてくれるが、いい加減に説明すると聞いてもらえないことを理解させる。

・算数、理科、社会で専門用語とその定義が頻繁に出てくる。円周率が3.14と知っている生徒は多いが、それが何を表しているのか説明できる生徒は少ない。(円周の長さと直径の比)定義を理解し、運用させる習慣をつける。

・理科や家庭科で手順通りに実施したり、手順を説明する場面が増える。『見たとおりに表現する』、『時系列に書く。』『客観的に表現する』ことができているか確認する。また、これらには箇条書きが有効だが、箇条書きの区切り、時系列に書けているか、重複していないか、などをチェックする。

・算数の問題で相対的な問題が出てくる。問題から図を書けるかを確認する。これができていないと、教科書を読めていない可能性が高い。分数などの概念が理解できていないようなら、学習しなおす。

・複数の段落からなる文章を読ませ、内容を200文字程度で要約できるようにする。1段落当たり50文字程度で纏め、表現の冗長を省いたり、適切な言葉を知っておく必要がある。


算数では暗記に走らないように、公式がなぜそうなるのか?(台形面積など)を図を書いて説明したり、理科の実験キッドを購入して、直列と並列の電流の大きさがどう違うのか?と見せたりしています。長女は計算ミスはあるものの、考え方は理解できています。次女はまだ低学年のためか、説明してもわかっていないことが多い。

これが心配だったのですが、この本を読み、低学年の間は発達の差があるので、焦らなくてよいとわかったので、安心しました。読書習慣や生活リズムを整えて、日々過ごすようにします。要約力は身につけさせたいので、この本で推奨されている家庭習慣をいくつか取り入れようと思います。さて、今日の家計簿ですが、

交際費:1300円
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合計:1300円

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